「ね、協力・・・してもらってもいいかな」
息が詰まる。声が、出ない。
ああさっき水を飲んだばっかりだというのにどうしてこんなに喉が渇いて、
「・・・?」
喉が渇いて声が出ない。口をあけても空気を口に含んだだけですぐ閉じる。
返事をする代わりに、ゆっくり、頷いた。
すると、リーマスはぱっと顔を輝かせて笑った。
「本当かい? 良かった・・・とあの子は仲が良いから僕なんかじゃ駄目だって断られるかと思ったよ」
「そんな、わけ ないじゃん」
そう私が言うと、リーマスは少し照れたように笑った。
ありがとう、そう言われた。あああ、声が出ない、息、が、
「に相談してよかったよ、本当に」
にこにこと微笑んだまま、リーマスは続ける。
ジェームズ達にも言うのが恥ずかしくて、ずっと黙ってたけどもう我慢が出来なくて、"あの子"と仲良しな私に相談すればもしかしたら協力して貰えルんジゃナイのカナンテ、 。
「? どうしたの?気分でもわるいのかい?」
「 、え・・・」
「何か急に笑わなくなったから・・・・ 協力、嫌だったら良いんだよ」
心配そうにリーマスが私の顔を覗き込む。
ああもう、もう、私は、私は、わたし、は、
きみ、は。
「さっきお水飲み過ぎたみたい。ちょっとおなか痛くて」
「え、大丈夫かい?医務室・・」
「ああ、大丈夫!すぐ治るから!」
ぎこちなく首を振って笑うと、リーマスはまだ心配そうだったけど大丈夫だともう一回言ったら納得したようだった。
最後にもう一度、ありがとう、と言ってからリーマスは微笑んだ。
つられて、無理やり、口角を上げたらリーマスは言った。
「は笑ってたほうが可愛いよ」
「 ありがと」
ねえ、私、笑えてるの?
ねえ、私、笑えて、る?
ねえ、私、の大好きな人大好きだった人大好きになっちゃいけない人。
ねえ、私、まだ笑えてる、の ?
遠い青い空が、ぐらりと揺れた。
ごめんもう笑えない
(ああ、もう君は 私なんか見えていない)
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リーマス悲恋。
無自覚だからこその残酷さ。
タイトル配布元:確かに恋だった
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