「 やだなぁ、」 ぽつり、が呟いた。 なにが?と尋ねると小さく唸ってから、首を振った。 「なんでもない」 そう言って、 笑った。 が僕を避ける様になってから一週間。 さすがの僕もイライラし始めた。 避けられる理由も分からないのだから、イライラしても仕方ないと思うのだが。 言っちゃ何だが僕とは周囲公認の仲のいい恋人だったといえるし、実際仲がよかった。 僕はが好きだったし、も僕のこと を。 「・・・・・・・なんだって言うんだ」 イライラとため息を漏らす。 何か気に障ることでもしただろうか、と考えるが特にそんな口論した覚えも無いのに。 やだなぁ。 ・・・・そういえば、そう言っていたけど。 何がだ? そんなことを考えていると、目の前に友達と笑うが目に入った。 僕の目線に気づいたは、目が合うとすぐにさっと目をそらした。 そして離れるように、友達に手を振って遠くなってゆく。 ぷつり。 何かが頭の中で切れた音がした。 「いい加減にしてくれ、僕が何をしたって言うんだ」 珍しく自分でも言葉が荒い、と思いつつ口から出てしまった以上どうしようも無い。 は僕の言葉にちょっと驚いたようだが、俯いて何も言わない。 「何か君に嫌なことをしたかい? じゃあ言ってくれたらいいだろう?」 は小さく頭を振った。 相変わらず僕を見ない。 「君は、 ───、僕は何かしたかい?」 壁に追い詰められたは、一瞬だけ僕を見て再び目を伏せた。 「何にもしてない、 リドルは何にも してない、よ」 単語だけがの口から零れる。 本当に、僕が 嫌なのだろうか。 そう思って、壁についた手を放す。 が横目でそれを見た。 「君が、 僕をもう想っていないのなら僕は、」 「リドル、 違うの。違うの、」 「、僕は 君のことをちゃんと好きだったん、」 「 リ、ドル」 ぽす、との頭が僕の胸に沈む。 の腕が離れようとした僕を引き止めるように抱きついてきた。 「 、?」 「違うの、リドル。 違うの、・・・嫌いになんてなってない、ならないよ」 「じゃあなんで、ずっと 避けてたって言うんだい」 「 ・・・・笑わない?」 が少し顔を上げて僕を見る。 僕がうん、と言うとまた顔を沈めて 呟くようにが続けた。 「リドル、 貴方に 依存、しそうで」 「・・・・・・・・・・ は」 「だ、だからね。 あんまり、ずっと一緒にいたらなんだかその・・・中毒、っていうの?依存しそうで、」 「・・・・ は、 うん」 「・・・なんだか怖かったの。 これからリドルは他に好きな子ができるかもしれないでしょう?」 それは無いんじゃないかな、と思いつつ相槌を打つとは続ける。 「そのとき、今のまま──依存、しちゃったら 離れられなくなりそうで」 なんだ、そんな こと。 「────っは、」 思わず笑うと、が顔を真っ赤にして怒った。 「わ、笑わないっていったじゃない!」 「いや、うん ごめっ・・・・・・ なんだ、そんなこと・・・」 「そんなことって、私は結構本当に な、悩んで、」 真っ赤になったに口付けして、抱きしめ返す。 腕の中でがリドル、といったのが分かった。 「あいしてる、 」 依存症 すき、と言葉が聞こえた。 僕は思った。 (概に僕のほうが君に依存してると思うんだよね) END ++++++++++++++++++++++++ 恋人に知らず知らず必死なリドルが書きたくて。(かけてるのか リドルは彼女にべた惚れすればいい(それも無自覚で) ・・・で、自覚したら彼女さんを超大事にすればいい(超独占欲が強いとも言う |