ぽろぽろと零れる君の涙が まるで透明なビーズみたいで ああきれいだな、なんて 思ってしまった。 荷物をごたごたと片付けていたら、ハリーたちの次に君が飛び込んできた。 「先生! ・・・」 ハリーたちより4つも上なのに変わらないくらい息を上げて、君は。 「行、っちゃうんです か・・・?」 今にも鳴きそうな声で、君は言った。 嘘ですよね、そう言いながら。 「うん、理由は もしってるだろう?」 「あ、んなの 放って置けばいいんです! 気にしちゃだめです」 「んー、そうはいっても無理なのが現実なんだよ」 「先生が、一番 良い先生だって みんな、知ってます ・・・」 そう言いながらも目を落とす君が たまらなく、愛しいと思う。 しかし、そんなことは言えないので、 「───ごめんね、」 そうとしか、言えなかったから。 「先生、は 悪くな」 いです、という前にぽろ、と一粒涙が君の目から零れた。 君は慌ててうつむいて小さく ごめんなさい、そう言ったけれど 零れる量は増えてるだけみたいだ。 透明なビーズがぽろぽろと君の目から溢れては、落ちる。 そんな君を見てああ愛しい、と思ってしまう僕は良いのだろうか。 「、」 「せ、んせい・・・ 行かないでくださ い、」 「・・・」 「まだ先生に教えてもらってないこといっぱい、あるんです だからっ・・・」 「でも、僕は 」 「まだ、言えてないことだって ・・・」 ぽろぽろと涙をこぼしながら、君は言った。 ああそれなら、 「僕も言ってないことがあったよ」 もう最後なら、ここで言って散るのもいいかもしれない。 「な、んですか 言ってないことって」 「最後だから言うけど、僕は 生徒としてじゃなくてきちんと君のことが好」 「聞きたくないです」 「・・・・・・・・・・・・・ はい?」 思ってたよりもバッサリと切り捨てられた僕の淡い恋心。 君は顔を上げて、まだ涙が零れる頬のまま僕を見つめていた。 「聞きたくないです」 「・・言わないけど そう言うなら」 「最後、なんて いやです」 「・・・ 最後じゃないか」 「最後じゃないです 最後、なんていやです」 何を言われてるのか良く理解できない。 だけど君はどこか必死になって、言った。 「最後なんて、そんなの ・・・返事もできないじゃないですか」 「・・・・・・ は?」 「だから、 最後ってことはもう終わりなんですよね」 「・・・うん?」 「せっかく両想いって分かったのに もうさよならなんていやです」 うん言ってる意味が良く分からないよ君。 「先生、お願いがあるんですけど」 「 うん、何だい」 「さっき言おうとした言葉、忘れないでください」 「え、 うん」 「すぐ、卒業して追いつきます だから、それまで待ってください」 「え、ああ・・・・・・・ は?」 「それで卒業したら、さっきの言葉言ってください。 ちゃんとお返事しますから」 「 」 「だから、最後だからだなんていわないでください」 ああ成程。 最後だからと言えば、それは言った時点でその言葉の有効期限が終わってしまうから、自分が追いつくまで言わないで欲しいと。 ああだから、両想いだと。 「君は賢いね」 「 どうも」 「じゃあ、気長に待ってるとするよ」 「大丈夫です すぐ、追いつきます」 「そう」 じゃあこれは次会うときまでの約束ということで。 そう言って、ぬれる君の頬に小さく唇を乗せる。 「や、 くそく?」 目をぱちくりとさせながら、頬の色をかすかに染めて君は言った。 「そう約束。 が僕に追いついたら、その言葉とともにちゃんと頬なんかじゃなくするから」 「・・、約束って言うんですか それ」 「君が追いついてくるまで待っているよ、っていうことだよ」 そういうと、君は笑った。 ああきれいだな、なんて 思ってしまった。 「じゃあお別れの挨拶は要らないですね」 「そうだね」 「じゃあまた、先生」 「次会うときはその呼び方が変わってるよう祈っておくよ」 君は そう言われてまだ不慣れそうに僕の名前を言って、僕を抱きしめた。 「 「ああ待ってるよ、 」
Sweet Honey (次会うときは、僕から抱きしめよう) END ++++++++++++++++++++++++ 李紅さま(ちゃん)へ捧げます リーマス(教授)。 あれぇ・・・何これ・・・。 あれあまーくしようとした設定は何処? うんごめんね、焼いて煮てくれておっけーだから! あとピンク猫がかけなくてごめんよ(・・・)。 いつか書くよ。 このたびは相互ありがとうございました! 白亜 |