彼女を僕のものにしたいと思っていたのだ。

理由は簡単で、彼女はいつも僕の気に入らないやつと一緒に居た。

彼女を見かけると大抵そいつと一緒に居て気に入らなかった。

たまに聞こえたこっちが眉をひそめるようなベタなことを言われて照れてるのを見て、ますます気に入らなかっただけだ。

そんなある日、ぱたぱたと走っている彼女を見た。

バイクで追いついて隣に並ぶと彼女は驚いた顔をした後、笑顔でこんにちは雲雀さんと言った。

何でこんな時間にここにいるのと聞いたら寝坊して、と彼女は照れたように笑った。

じゃあ乗せてあげるよと僕が言うと彼女は最初断った。

でも僕は乗せた。無理矢理なんかじゃない。

そうして校門についてバイクから降りた彼女は僕に頭を下げてお礼を言った。

そうして笑って顔を上げて、軽くもう一度顔を下げた。

君だから送ってあげたんだよというと、彼女はほんのり頬を染めた。

照れたように笑いながら、少し俯いた。

早く行きなよ、そういうと彼女ははい、と頷いた。

委員なのに遅刻してるのばれたらきっと怒られちゃうし、と彼女は僕じゃないところを見て言った。

そういう時が少し照れていて、僕の中で何かが揺れた。

今更ながら、気に入らない理由が分かった。

僕が気に入らなかったのは彼女のことを僕が好きだったからだ。

だから彼女があいつと一緒に居るのを見て気分が悪くなったのだ。

彼女はでも、まるであいつのもののようで。

だから僕のものにしたくて。

その思いがそのまま行動となって、気づかぬ間に彼女を抱きしめていた。

腕の中の彼女は固まって、数秒してぎこちなく僕の腕から抜けた。

その顔は真っ赤に染まっていて、目は泳いでいて僕を見ようとはしなかった。

早口でもう一度彼女は僕にお礼を言ってから、早足で校門を抜けて校舎へ歩いていった。

チャイムの音が耳に反響した。

「・・・・・・君が、 あいつの、ものだなんて嫌だ」

早足で歩いていく彼女を見送りながら、あいつの子とを思い浮かべていると、いつの間にかそう呟いていた。


じゃあ奪ってあげる
++++++++++++++++++++++++ 雲雀。先ほどの骸の夢と同時進行な感じで。 雲雀視点。 まあ簡単に言えば雲雀の略奪愛に目覚める瞬間。(違う 殆ど文章・・・すごく書くの楽しい・・・。